2013年10月13日日曜日

生間流包丁式を目の当たりに・・・。


「包丁式」なるものを目の当たりに見ることができた。

食生活文化に関する優れた業績のある方に贈られる「食生活文化賞・金賞」を受賞された長島博氏の祝賀会に出席した。長島氏とはあるご縁で最近お近づきをいただいた。

いろんな業界の立派な方々の挨拶や祝辞はさておき、何と言ってもこの「包丁式」なるもの、日本古来の雅楽の演奏が流れる厳粛な雰囲気の中、烏帽子姿の包丁師が現れ、終始厳かに執り行われ、誠に感動的であった。




庖丁式とは庖丁師により執り行われる日本古来より伝わる儀式である。鳥帽子、垂直姿を身にまとい、大まな板の前に座り、食材には直接手を触れず、右手に庖丁・左手に箸を持ち、食材を祝の型、法の型に切り分け、並べる儀式の事を庖丁式と言う。包丁式は、京都御所に継承される食の儀式で、平安中期の藤原道長の時代に宮家より伝わり現在で1200年ほどになるという。

庖丁式には、鯉や鯛、鮒などの魚の外、雁、鴨などに加えて昔は鶴を天皇の御前のみに用いたとのことで、材料や時と場所によっても切り型が異なるとのこと。




現在、庖丁式は、日本各地の神社での奉納を初めとし、祝事や法要事などの行事・儀式の際に執り行われている。庖丁式を執り行う庖丁家、庖丁師は、多くの流派に分かれている。その儀式の内容は流派内の一部の人間で受け継がれる秘伝・秘事として取り扱われ、その内容を外部の人間が容易に知ることはできないとも言われている。


日本の食の歴史の深さと素晴らしさに目覚めさせられた一日であった。

チャリティー・ガラ・パーティに参加してきました

今年で7回目を迎える「ピンクビューティ2013」チャリティー・ガラ・パーティに参加した。乳がんについての知識向上や検診を促す啓蒙活動を展開する「ピンク・ビューティ」が開催する集いである。会場はパレスホテル東京。会の趣旨に賛同する多くの大使館大使から各界を代表する企業が後援・協賛し参加する盛大なチャリティ・ガラ・パーティであった。


私は在日ポーランド商工会議所を代表して参加した。ポーランドといえば琥珀が有名だが、琥珀のネッックレスを協賛した。ポーランド大使閣下ご夫妻も参加、大使館からも同じく琥珀が協賛品として提供されオークションにかけられた。


ジェラリン・ルーカスというアメリカ人女性が、自らの乳がんの経験を綴った「私が口紅をつけた理由」という書物がある。アメリカではTV映画化され、この本が日本で翻訳出版された際に、この本の表紙に使用された乳がん予防のシンボルマークのデザインの依頼を受けたのがこの会の主催者であるPINK BEAUTY代表の鈴木裕子女史である。

紹介によれば、「彼女がデザインをてがける「Hiroco(ヒロコ)」「Hiroco luxe(ヒロコ・リュクス)」は、独創的でエレガントなデザインが口コミで話題となり、ハリウッドスターをはじめ、各界のセレブリティの間で人気を博すジュエリーブランド。」とのこと。

ハリウッド女優のアンジェリーナ・ジョリー(37歳)が乳がん予防のために両胸の乳腺切除の手術を行ったと告白をした後だけに、この日の特別講演に立った聖路加国際病院のブレストセンター長、乳腺外科部長の山内英子氏はこの話題にも触れた。

ところで、アンジェリーナさんであるが、乳腺を切除すると乳房の大半を失うことになるが、現在は「再建手術」により「美しく」戻ったという。アンジェリーナさんの医師によると、乳がんにかかるリスクが87%、卵巣がんが50%あったという。遺伝子検査の結果、BRCA1 と呼ばれる遺伝子に変異があり乳がん・卵巣がんになる確率がかなり高いことが分かったため手術に踏み切ったとのこと。母親をがんにより56歳でなくしており、「予防の意識」がそうさせたようだ。




さて、私の係わる在日ポーランド商工会議所もポーランド大使館もここ何年か連続してこの「乳がんに関する知識向上や検診を促す啓蒙活動」に協力参加しているひとつである。
私たち日本人はまだまだ欧米に比べチャリティーの意識が低いように思う。

Wikipediaによると「チャリティーとは、慈愛・博愛・同胞愛、または慈善の精神に基づいて行われる公益的な活動・行為もしくはそれを行う組織」と記されている。

海外の人たちはチャリティも積極的に行うが、その中で、めいっぱいその活動を楽しむ素養と風情があるのだとつくづく感じさせられた。同時に、人への貢献が行く行くは自分にも戻ってくるのだということを思わせる一夜のイベントでもあった。