当ブログにてご案内していた、JICA主催の『トルコ国病院PPP事業セミナー』に参加。
定員を超える参加申し込みのため直前に会場が変わり、広くなった会場も満席という状況で、当該事業への各関連企業の関心の高さが覗えた。
概要としては次の通り。
トルコ共和国100周年となる2023年に向けた国家計画VISION2023の一環として、トルコは合計5万床の国立病院を官民連携のPPP事業で整備する。
トルコでは2,008年に導入された皆保険制度により、公立病院での受診は基本100%無料となり、国立病院の需要は上がったが病床数が圧倒的に不足しているという現状がある。
そこで、PPPでの国立病院整備事業が2008年から開始。ただし、第一号事業は2011年に落札されたが、その後法整備の問題もあり2014年まで動きがなかった。2014年5月の実施細則制定で法環境も整い、今一気に動き出している。
現時点までの病院PPP事業案件(2008年~現在)は、未公示案件も含めるとトルコ全土で65件(55562床)であり、既にファイナンスクローズした案件も増えている。
完全に新規で建てるものもあれば、設備・機器の老朽化した既存病院を移転・新設したり、比較的新しい既存病院に併設するなどもある。
中でも、イスタンブールのサビハ・ギョクチェン国際空港の目の前に建設予定のサンジャッテペ総合ヘルスキャンパスなどは、病床数3800(総合2400床/小児1400床)、一日当たり3万人の外来を見込む大型案件。現在は空軍基地として使われている300万平米の敷地にショッピングモールなども建設する予定で、欧州最大規模の総合病院となる予定だ。
当該案件に関しては、特にトルコ保健省から日本企業の参画が期待されていると言う話である。
その他、病院PPP事業進捗状況、スキーム説明、リスク/リターン、入札プロセスに関する説明など、実際の参画にまつわる様々な情報が開示され、トルコの病院建設事業が世界規模でも大きな市場であることが強調されていた。
その後の活発な質疑応答の中で、落札からファイナンス・クローズまで3~4年かかるなどタイムラグが生じることでインフレや為替変動のリスクへの懸念、また大型規模の病院を作ってからの医療設備にかけられる予算、設備メンテナンス、医療従事者の不足などへの懸念があることが感じられた。
いずれにしても、かなり具体的な質問内容からするに、本PPP事業への注目度は非常に高いようだ。
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