2013年5月25日土曜日

ワイン講座第2回レポート


ワイン講座第2回目

お久しぶりです。気がつけばもう5月も終わりですね。東京はそろそろ梅雨入りの季節ですが、最近は暑くなったと思えば、涼しくなったりと気温が上下する日々が続いています。

さて、ワインセミナーで学んだことを少し紹介していきます。
前回に引き続き、今回も特殊なボルドーワインについて学びました。今回は合計で8種類のワインを飲み比べしました。下記の通りです。

ペサックレオニャンブラン2010 vs. プライベートリザーヴ2011
サンジュリアン2009 vs. サトークロデュマルキ2007
シャトーデスキュラック2008 vs. シャトーデスキュラック1996
シャトーアントニック2008 vs. シャトーアントニック1995















(写真のボトルは④←③←②←①の順に並んでいます)


今回、印象的だった話を2つ紹介します。

1.「ほどよいディスクとほどよい足」

ディスクとは表面張力のことです。油をスプーンいっぱいにたらして横から見ると盛り上がって見えますよね。ワインでも油ほどではありませんが、同じ現象が見られます。このディスクが大きいほどワインは熟成しています。これは、ワインの中でグリセリンが生成され、粘性が増すからです。ちなみに、グリセリンが生成されるとアルコール度数も上がります。実際に③(シャトーデスキュラック2008 vs. シャトーデスキュラック1996)と④(シャトーアントニック2008 vs. シャトーアントニック1995)の同じシャトーでつくられたワインを飲み比べたところ、圧倒的に1995年と1996年のアルコール度数が2008年に比べて強く感じられました。

ワインの足とは、グラスを傾けて元に戻した際にガラスの周りをうっすら流れる水滴のことです。こちらも、③と④を比べたときに1995年と1996年のワインの足は大きい幅でゆっくりと流れ、2008年は短い幅で早く流れました。この理由は表面張力の理由と同様、グリセリンの粘性が関係します。

2つの点をまとめると、熟成されたワインほどディスクが大きく、足は太くゆっくり流れるということです。

2.「高いワインが必ずしも美味しいわけではない」

日本で飲まれているワインは通常貨物船で運ばれてきます。この際、赤道付近の暑い海とその他の涼しい海の両方を通ります。こうして温度管理のされていない船に積まれたワインは、先生の言葉を借りると「グレて」しまいます。つまり、味が落ちてしまい、飲み頃も変わってきてしまうのです。また、空調の整った環境で運ばれてきたとしても(空輸、自ら現地で調達するなど)自宅にそのまま置いてしまっては船の状況と一緒です。冬の寒さ、夏の暑さでグレたワインになってしまいます。このような環境では、高いワインも安いワインも飲み頃を逃してしまいます。ワインセラーで保管するのが一番ですが、冷蔵庫の野菜室でもいいそうです。そのかわり、匂いが移るのを防ぐためにコルクの周りをラップでしっかりと密封しましょう。

このように、ワインは値段よりも管理ができているかどうかがポイントです。高いワインを買ったとしても、温度管理のされていない船で運ばれているかもしれないのです。

今回、個人的な発見がありました。熟成されたワインよりも若いワインのほうが飲みやすく感じたことです。前回は逆に若いワインのほうがタンニンや酸味が強く、飲みにくかったのですが、今回の1995年、1996年のワインはアルコール度数が高く感じました。当たり前ですが、シャトーによってそれぞれ全く違うことを実感しました。この先どのようなワインに出会えるのか楽しみです。

それでは、第3回でお会いしましょう。

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