2018年8月29日水曜日

トルコでトヨタが売上3位。2005年以来12年ぶり

<トルコとの貿易・輸出入、トルコへの投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>


イスタンブール工業会議所(ISO)が発表した2017年の工業部門の売上高上位500社(ISO500)によると、2005年以来12年ぶりにトヨタ・トルコが3位にランクインしました。

上位10社は例年通り、エネルギー、自動車、家電、鉄鋼の4分野が占め、1位は石油精製会社テプラシュ、2位はフォード・オトサンが入り、自動車セクターの好調が目立っています。

トルコの製造業は、1990年代に発展した繊維・衣料品、食品加工などの軽工業から、近年では外国資本の進出によって自動車産業、鉄鋼などの重工業へとより幅広い発展を遂げています。主力となる輸出品目も自動車・鉄鋼が中心となっていますが、これらの製品の生産のための部品や周辺機器などは輸入品への依存が高いのが現状です。

トヨタ トルコ
Toyota Motor Manufacturing Turkey Inc. (トヨタ トルコ)はトヨタの欧州生産拠点の1つです。
1994年に生産を開始し、28万台の生産実績を誇っています。
トヨタ  トルコの2016年の売上は6位であり、2017年には3つ順位を上げました。2017年の輸出額は500社中2位です。
トルコ トヨタはヨーロッパ最大のトヨタの生産工場であり、トルコ最大の自動車メーカー及び輸出企業の1つです。

Photo by トルコ経済新報

トルコの自動車産業
トルコにおける自動車の生産高は、前年比12.6%の167万3,664台、輸出は16.8%増の133万2,794台とともに増加し、過去最高の記録となりました。

自動車工業協会(OSD)によると、2017年の自動車の生産は国内販売の鈍化にもかかわらず、EU向けの輸出の好調が続いたことが過去最高の輸出額に繋がりました。
前述のように、トルコの自動車産業はエンジンなどの主要コンポーネントを海外からの輸入に頼っていることが現状として問題視されていましたが、エルドアン大統領は2017年11月にはプロトタイプの電気自動車を2019年から生産するという国民社計画を発表し、同計画のプロジェクトでは部品も含みすべてを国産とすることを発表しています。

2018年8月28日火曜日

ポーランドのGDP、第二四半期も5%の増加

<ポーランドとの貿易・輸出入、ポーランドへの投資、ポーランド進出を考える日本の企業様へ>
ポーランドの2018年第二四半期GDP成長率は前年同期比で5%の拡大となり、第一四半期の5.2%に迫る勢いとなりました。
ポーランド中央統計局(GUS)によると、7月の小売売上高は前年同月比7.1%増加し、分野別に見ると、自動車・二輪車・部品部門の伸びが16.7%と大きく増加しています。ついで繊維・衣料品・履物が16.3%の増加になりました。
ポーランド経済
ポーランドはリーマン・ショック後の東ヨーロッパの経済の中心地として堅調に成長を続けています。
中国の一帯一路構想のヨーロッパ側の窓口でもあるため、これからも重要度の増していく地域であることが予想されています。

ワルシャワのオフィス街

また、ポーランドでは自動車、白物家電や航空機などの製造業の集積が進んでおり、日系も含め、ビジネス・プロセス・アウトソーシング(BPO)やシェアード・サービスセンター(SSC)の投資案件数が拡大しています。

ポーランドでは、失業率が近年低下しており、優秀な人材の確保が難しくなってきているとの声も聞かれますが、まだまだ局地的な問題であり、地方、特に東部では労働力に比較的余裕のある状況です。東部ではインフラの整備が課題となっていましたが、EUからの補助金などにより交通インフラの整備計画が進行中であり、今後の投資先としてのポテンシャルに注目です。


2018年8月3日金曜日

アルテグループがポーランドからのインターンシップ生を受け入れ

<ポーランドとの貿易・輸出入、ポーランドへの投資、ポーランド進出を考える日本の企業様へ>


日本で美容室のチェーンを展開している株式会社アルテサロンホールディングスは、ポーランドからの大学生インターンを2018718()から8月30日まで受け入れています。

アルテグループは2005年よりポーランドのチェーンサロン「Trendy Hair Fashion」との民間交流を継続しており、2014年より日本語を学ぶポーランド人学生のインターンシップ生受け入れもしています。大使館も公認しているプログラムとなっています。

現在まで計13名のポーランド人学生が本インターンシップを利用して訪日しており、内1人は1年間の期間限定で社員として株式会社アッシュに就職し、日本人社員と共に就労も経験しました。

ポーランドから定期的にインターンシップ学生を受け入れている日本企業は稀であり、参加者にとって非常に貴重な経験となったことが伺えます。

グループ店舗275店を展開するアルテグループ
(Photo by 株式会社アルテサロンホールディングス HP)


ポーランドの日本語学習者
ポーランドでは、日本語を学ぶ人が近年増えており日本語教育機関の数は、2003年から2015年までで2倍以上に増加しました。また学習者の数も2003年の1309人から2015年には4416人まで増えています。

大学での日本語学専攻の人気も非常に高く、中には倍率が20倍以上となる大学もあり、学内上位を争う難関学部となっています。

筆者Yが在学していたポーランド南部の大学の日本語学科も非常に優秀な生徒が多く、上級生には問題なく日本語で会話ができる人が多くいました。
卒業論文として和歌の研究をする生徒などもおり、かなり高度な日本語を使いこなしている様子が伺えました。