2016年12月19日月曜日

トルコ産食材の魅力 その4~FOODEX2017、トルコ・パビリオン乞うご期待!!

<トルコとの貿易・輸出入、トルコへの投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>


(※写真はFOODEX JAPAN2016)

2017年3月7日~10日、第42回FOODEX JAPANが幕張メッセにて開催されます。アジア最大級の国際食品・飲料展示会として知られているFOODEXには、国内外から3000社を超える出展者が集います。前回は78の国と地域から3197社が出展、約77,000人が訪れました。トルコは毎年エーゲ輸出機構をオーガナイザーとして、ナショナル・パビリオンの出展を実現しています。前回は36社がパビリオン出展、今回は40社に増やして、さらに多彩なトルコ産食材でパワーアップしたパビリオンにする予定です。

今トルコの食品輸出業界は、日本をはじめとする極東アジアに高い関心を払っています。食品自給率が39%(H27年度)で年間の食品輸入額が800億ドルにも達する日本市場。この市場への参入やポジション強化を目指す企業にとって、FOODEXは大きなチャンスです。トルコ経済省はFOODEXへの自国からの出展を促すために、これまで出展費用の50%を負担していましたが、その助成額を70%まで引き上げました。とりわけ、日本はトルコにとって戦略的重要輸出国で、双方がWIN-WIN関係になることが期待されています。

2016年1月~10月のトルコから日本への輸出額は約1億1,200万ドル(約123億円)。日本とトルコの長い友好の歴史に加え、近年オリーブオイルやドライフルーツ、ハーブといった健康的な食品のトレンドが盛んになっている日本市場はトルコにとって大きなチャンスと捉えられています。その需要に応えるためにも、トルコ産品は「品質」を追求し、日本市場での普及を目指しています。

トルコ政府は2004年に【TURQUALITY】政策を始動させ、現在も経済省管轄で進められています。これは、トルコが国際市場で自国ブランドを確立させたプレーヤーとなるために、「10年間で10の世界的ブランドを構築する」ことをスローガンとした国家的支援プラットフォームです。国が定める基準を達成した企業に認証を賦与し、その品質とブランド性を保証しようというもので、それに向けて各企業への支援・教育などを実施しています。
今、日本でのトルコ食材認知に向けたTURQUALITYプロジェクトが推し進められており、日本としてもトルコ産の「品質の一貫性」に向けた取組みに大いに期待したいところです。

FOODEX2017では、以下の食材および加工食品生産者の出展が待たれています。
・海産物
・トマトペースト、トマト缶
・ピクルス
・パスタ各種
・ドライフルーツ(アプリコット、レーズン、フィグ)
・ナッツ類(ヘーゼルナッツ、ピスタチオ)
・オリーブおよびオリーブオイル
・小麦粉および小麦粉製品
・ハーブティー、薬草、スパイス、ハーブ
・惣菜(肉または肉製品を除く)
・ダイエット食品
・卵
・鶏肉および鶏肉製品
・冷凍食品(果物・野菜含む)
・食品添加物
・有機食品
・インスタント・スープ
・調味料
・ビール、ブランデー、リキュール、ウィスキー、ワイン等アルコール飲料
・果汁、ミネラルウォーター、その他ノンアルコール飲料

ぜひ多彩にパワーアップしたトルコ・パビリオンをお楽しみに!!!


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2016年12月15日木曜日

トルコ産食材の魅力 その3~ブルサの黒イチジクが大人気!

<トルコとの貿易・輸出入、トルコへの投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

創世記にも登場するイチジクは、世界最古の栽培品種化された植物であった可能性も示唆されている、歴史の古い果物です。原産地には諸説あり、アラビア半島南部とする説や、もっと広く東地中海沿岸から南西アジア(トルコからアフガニスタン)にかけて、など様々です。
トルコは、干しイチジクに関しては世界最大の生産・輸出国で、日本でもドライの白イチジクはトルコ産のものを多く見かけます。
実は、生イチジクもトルコの重要な輸出産品のひとつ。特にトルコ北西部のブルサで生産されている黒イチジク、別名『ブルサの黒』("Bursa Siyahı")は、世界一の品質を誇るとされています。



黒イチジクは、抗酸化作用、脂肪燃焼の促進、血流改善などに効果的なポリフェノールを多く含んだ健康食品ですが、気候風土的に日本での栽培は難しいとされています。ブルサ産の黒イチジクは、生食用として22か国へ輸出されています。今年は気候の変動により例年よりも早く熟してしまったため、余剰品が多く出てしまい、昨年と同程度の価格での販売はできませんでした。昨年のキロ単位平均価格は2.6ドル前後で、今年は2.3ドル前後。今年の輸出量は昨年に比べ1/3減少し、輸出額では約40%の低下となっています。それでも、2016年1月-10月で約500万kg輸出され、約1,200万ドル(≒12億円程度)の外貨獲得に貢献しています。

トルコの黒イチジクの輸出先は主に欧州諸国です。輸出の約50%はドイツとイギリスに向けてのもの。次いでオランダ、オーストリア、ベルギー、フランス、香港、スイス、カナダ、ノルウェーなどで食されています。

ウルダー青果物輸出企業組合(UYMSIB)のセミフ・ヤズガン会長によると、黒イチジクの市場拡大に向けて、極東へのプロモーション・プロジェクトがスタートするとのことです。今日、中央ヨーロッパ、ロシア、中東で拡まっている黒イチジクは、このプロジェクト実現により日本を含む極東アジアへの輸出が現実のものになると期待されています。

甘みが強く桃のような芳香を放ち、かつ体に良いという魅惑のフルーツ、黒イチジク。
日本でお目にかかれる日もそう遠くないのかもしれません。

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2016年11月28日月曜日

MUSIAD JAPANの設立記念式典が盛大に開催される



独立工業・企業家協会(MUSIAD)MUSIAD JAPAN設立記念式典が1125日の
午後7時半から新宿ヒルトンホテルにて多数の政府および業界関係者を招いて
盛大に開催された。MUSIADは非営利、ボランティアを基本理念に置いた
ビジネスマンのための協会である。


1990年に5人の実業家とビジネスマンにより設立され、現在、トルコ国内に86
活動基点、72カ国に168の協力機関、11,000人(46,000企業)の会員を誇るNGOである。

周知の通り、201511月、JETROMUSIAD は両国の貿易投資促進に向けた協力枠組み
の構築を眼目ととする協力覚書(MOU)をトルコ・イスタンブールで締結。中小企業ビジネス
団体であるMUSIADとの協力により両国の中小企業交流の促進と発展、相互支援と育成を
目的とする。


                2015年11月MOUを交わす

このたびMUSIAD本部および海外メンバーが来日しMUSIAD JAPANの設立記念を祝った。
冒頭、一般社団法人MUSIAD JAPANMahmut Munir Guzel理事長が挨拶に立った。
Guzel理事長からは流暢な日本語で設立の経緯やMUSIADの設立趣旨について説明があった。MUSIAD本部からはNail Olpak会長からはMUSIADの活動について詳細な説明があった。


            Guzel 日本代表                                          Nail Olpak 会長

引き続いて、ジェトロ前田茂樹理事、駐日トルコ大使館大使らの祝辞があった。
日本とトルコとのビジネスの活性化に今後大きな役割と貢献をもたらしてくれることを
MUSIADに期待してやまない。



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2016年11月10日木曜日

トルコ食材の魅力 その2~2016/17シーズン、エーゲ地域の柑橘類生産量予測は?

<トルコとの貿易・輸出入、トルコへの投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>


2016/17シーズンのエーゲ地域の柑橘類生産量予測が発表され、地域の生産者の顔をほころばせています。

エーゲ青果物輸出企業組合は、地域の柑橘類生産量把握のためエーゲ農業調査機関に調査を依頼。調査チームはエーゲ地域のイズミル、ムーラ、バルケシル、アイドゥンで、生産者たちと直接対面しながら調査を進め、結果、エーゲ地域の柑橘類生産量合計は2016/17シーズンで511,711トンに達すると予測しました。

柑橘類生産量予測チームは、マンダリン生産量は219,533トン、レモンにおいては68,336トンで増加が見込まれているとする一方、オレンジは221,302トン、グレープフルーツは2,540トンと減少すると予測しています。

トルコ輸出業者協議会議員でありエーゲ青果物輸出業者組合会長のルザ・セッヤール氏は、
「エーゲ地域の柑橘類生産量は今シーズン15%増で品質も上々。ロシアへの輸出が再開し、生産者・輸出業者ともに顔がほころぶシーズンに」と言及し、更に「トルコ柑橘類の主要輸出先はロシアで全体の35%を占め、マンダリン、レモン、グレープフルーツの対ロシア輸出が第一位、オレンジは二位。シーズンのスタートに合わせロシア市場が開かれたことで生産者・輸出業者は勢いづき、セクターすべての関係者の努力が報われそう」と期待を寄せています。

輸出品目としては、レモンとマンダリンがほぼ同率首位となっています。トルコ料理に欠かせないレモンは、およそ70か国に輸出され、世界中の食卓に届けられています。
日本ではトルコ産柑橘類ではグレープフルーツが解禁されています。地中海沿岸で育まれたトルコ自慢の味、ぜひ日本にももっと多くの種類が届いてほしいですね。


トルコの2015年柑橘類輸出
製品名輸出額(USD)
レモン298.072.768,34(≒約298億円)
マンダリン298.045.722,63(≒約298億円)
オレンジ168.644.710,27(≒約168億円)
グレープフルーツ75.512.294,61(≒約75億円)
合計840.275.495,85(≒約840億円)

輸出先ベスト3【レモン】
1. ロシア73,800,000ドル(≒約73.8億円)
2. イラク42,000,000ドル(≒約42億円)
3. サウジアラビア29,000,000ドル(≒約29億円)

輸出先ベスト3【マンダリン】
1. ロシア144,800,000ドル(≒約144.8億円)
2. イラク67,000,000ドル(≒約67億円)
3. ウクライナ35,000,000ドル(≒約35億円)

輸出先ベスト3【オレンジ】
1. イラク69,500,000ドル(≒約69.5億円)
2. ロシア54,500,000ドル(≒約54.5億円)
3. ウクライナ14,000,000ドル(≒約14億円)

輸出先ベスト3【グレープフルーツ】
1. ロシア21,000,000ドル(≒約21億円)
2. ルーマニア6,500,000ドル(≒約6.5億円)
3. オランダ5,700,000ドル(≒約5.7億円)
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2016年10月31日月曜日

トルコ産食材の魅力 その1~トルコの果実・野菜ポータルサイトが登場!

<トルコとの貿易・輸出入、トルコへの投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>


ロシアとの関係改善で一気に弾みがついたトルコの青果物セクターが、さらなる販売攻勢をスタートし、新たな一手を打ちました。それは、エーゲ生鮮果実・野菜輸出企業組合が構築した青果物取引のバーチャル市場、『Aegean Freshness』!
www.aegeanfreshness.com

このポータルサイトには、同組合加盟企業300社の企業情報が掲載されており、生鮮果物、生鮮野菜、加工野菜、加工果物の各製品カテゴリーに分かれて登録されています。輸入業者は輸入したい製品カテゴリーから輸出企業の情報を検索することができ、また購入に関する要望をポータル上に残すことができます。輸出企業は各自のプロフィールを掲載すると同時に商品の要望を調べて輸入業者とコンタクトを取れるので、効率の良い商談が可能となります。今後、国外の輸入業者にも紹介、登録を促し、インターネット上の当システムを活用した取引を促進させていく予定です。

300社からなる組合を代表するルザ・セッヤール会長は、「トルコの食品輸出において、エーゲ地域は国外に開かれた扉のポジションにある。」と強調。更に「トルコの野菜・果物製品輸出の内40%、食料品輸出では内25%をエーゲ地域が担っています。トルコは2023年に生鮮果実・野菜輸出で98億ドル(≒9800億円/1ドル=100円計算)、果実・野菜製品輸出では40億ドル(≒4000億円/1ドル=100円計算)の輸出目標を掲げています。エーゲ地域として、この目標に対し30-35億ドル(≒3000~3500億円/1ドル=100円計算)の間で貢献したい。」と述べています。

ちなみに、エーゲ地域からの輸出されている当該セクターの主な製品は、柑橘類、レーズン、さくらんぼ、桃、トマト、ピーマン、ざくろ、ブドウ、キュウリ、栗、イチゴ、ピクルス、果実・野菜の缶詰・瓶詰、冷凍果実・冷凍野菜、ドライトマトとその他乾燥野菜、トマトペースト、ソース、果汁など。輸出先国としてはドイツ、ロシア、イタリア、ウクライナ、スイス、ブルガリア、ベラルーシ、レバノン、オーストラリア、フランス、ベルギー、スウェーデン、カナダ、オランダ、イギリスなどが主要国です。
日本にはレモンやトマト製品、ドライフルーツが入ってきていますが、魅力的な製品はまだまだたくさんあります。
ぜひエーゲ産の果実・野菜製品ポータルサイト『Aegean Freshness』で、ビジネス・パートナーを探してみてください!!

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2016年9月28日水曜日

エーゲ海の王子様、知っていますか?




<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

トルコの輸出産業で大きな利益を生んでいる海産物セクター。

中でもとりわけその美味しさゆえに世界からひっきりなしに注文が寄せられている海産物があります。
「白身魚の王子様」とも称されるその海産物、それは…...





そう、『タイ』です。

もちろん、日本で馴染みのあるタイとは種類が異なり、トルコ語名Çipura(チプラ)、日本語では『ヨーロッパヘダイ』と呼ばれるもの。

地中海および北大西洋東岸に生息し、体長は50-60cm程度。青みがかった銀色の体で前頭部に金色の帯があるのが特徴です。ヨーロッパ各国では非常に一般的な食用魚で、生食・焼く・蒸すなど、調理方法も様々。

トルコから輸出される海産物の3/4を取り扱っているエーゲ海産物・畜産物輸出組合の記録によると、2016年1月-8月のタイ輸出量は35%アップ、17,570tから23,685tに増加し、輸出額は1億2524万3千ドルに達しました。

エーゲ海産物・畜産物輸出組合のシナン・クズルタン会長によると、

「美味しさと健康効果を併せ持つトルコのタイに集まる世界からの需要に応えるため、生産キャパシティを年間60tから90tに引き上げる投資を行いました。これにより、輸出量も50%の増加を見込んでいます。建国100周年の2023年には、15億ドルの輸出額を目指します。」

とのことで、非常に勢い付いている分野です。

トルコ産のタイの輸出先国は現在44か国あり、一位はオランダ、二位はイタリア、三位はスペインとなっています。

良質なたんぱく質とオメガ3脂肪酸を含み、動脈硬化や高血圧、血管の詰まりなどを予防し、免疫力を高めることも指摘されているエーゲ海のタイは、ヨーロッパでは既にブランドとして確立されているとか。

「エーゲ海の王子様」、ぜひ日本の食卓でもお会いしてみたいものです。


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2016年8月31日水曜日

トルコも席巻!ポケモンGOブーム!!

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

全世界に爆発的に広がって、世界的に社会現象となっている『ポケモンGO』。
日本でも若者を中心に大ブームとなり、道行く多くの人々が『ポケモンGO』に興じているという、なんとも不思議な光景はここ一か月のホットな話題となっています。

このブーム、もちろんトルコでも社会現象となっています。
7月中旬、ポケモン・ブームの加熱について、トルコの各メディアが次々に報じていました。

その内のひとつをご紹介します。

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『ポケモンの熱狂、ますます大きく』  7月12日付 Haber Vaktim

90年代の伝説的アニメであるポケモンの携帯端末用初のゲームの登場で、トルコのユーザーがポケモン・ゲットのために街中に溢れている。若者はこうして仮想世界の奴隷と化している。


http://www.habervaktim.com/haber/476728/pokemon-cilginligi-gittikce-buyuyor.html

短期間で最も人気のゲームとなったポケモンを携帯にダウンロードしポケモンのキャラクター捕獲に繰り出す人の数は、日に日に増えている。
トルコでここ最近、非常に多くの若者が、ポケモンのキャラクターを捕まえるためだけに外に出るようになっている。もはやモスクの庭からショッピングセンターやビーチまで、どこもかしこもポケモンを捕まえるために手に携帯を持って歩く若者で溢れかえっている。
この状況もまた、若者がバーチャルな世界に生きていること、それどころかその世界に溺れていることを改めて示していると言えよう。

お祈りに来るよう呼んでも来ないモスクにも、ポケモン・ゲットのためなら来る

こうした何千もの若者の一人である、とある大学生が、この中毒性について次のように話している。

「ゲームが出たと聞いてすごく興奮したよ。ポケモンGOをすぐにダウンロードしようとしたけど、トルコでまだ解禁していなかったから、オーストラリアのアカウントでダウンロードしたんだ。ポケモンGOをまる5日間ずっと立ち上げっぱなしでプレーしてるよ。ポケモンがいないか、1分に一回はチェックしてるね。バイトの時も、普段はバスで帰宅するけど、今はポケモンを捕まえるために歩いて帰宅してるよ。こないだなんかポケモン見つけるためだけに外出したからね。シシリ・モスクに行ってポケモンを探したよ。今レベル8。友達とグループでゲットしに行こうって考えてるところだよ。僕に言わせれば役に立つゲームだと思うよ。みんなが外に出るのを促進してるんだからね。」

中毒の末に

インターネットの書き込みの中には、ゲームのせいで逮捕されたという書き込みもあった。ポケモン・ゲットのためにシシリ警察署少年院本部に侵入してプレー中、警官が自分を撮影したと思い込み逮捕した、という。

(後略)
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現地ニュース映像の街頭インタビューでは、
「モスクには(ポケモンが)たくさんいる」
「国会とか軍の参謀本部にたくさんいる、仕事しながらゲットしてるんじゃない?」
などと話している市民もあり、実際そういった宗教施設や一般の立ち入り禁止区域への侵入・プレーも問題となっています。
宗教局からも「モスクでポケモンを捕獲するのはやめるように」との声明が出されるなど、ユーザー側のモラルが問われています。

一方、好意的に支援する動きも。

エスキシェヒル県のテペバシュ市立青少年センターは、公式Twitterアカウントで次のように呼び掛けています。
「十分な人数のトレーナーが集まるなら、より簡単にポケモンが捕まえられるよう、当方で<お香>を提供します。」
※<お香>のアイテムを使用すると、その近くに30分間ポケモンをおびき寄せます。

他にも、当青少年センターは、ポケモン探し中に施設の近くを訪れた人にはチャイや水を提供しているとのこと。



ただし、そういった好意的な対応に甘えすぎるユーザーも中にはいるようです。

プレー中はどうしても充電の減りが早くなってしまいますが、あるアンカラの若者は
「アンカラ市長が公園に充電ステーションを作ってくれたらよい」
「充電が可能になれば夜までプレーするよ」
などと話しています。

(http://www.haberturk.com/ekonomi/teknoloji/haber/1265930-eskisehir-ve-ankara-pokemon-arayisinda)


外出を促したり人とのコミュニケーション・ツールになるのは良いですが、一方で、人とのコミュニケーションには他者への尊重や礼儀が前提になっていることを忘れてはいけないですよね。
モスクの中にはポケモンだけでなく、真剣にお祈りをしている人たちもたくさんいて、そういった現実の光景にも目を向けてほしいです。

つい先日、日本では初めての『ポケモンGO』プレーによる交通事故死も出たばかり。
プレーヤーのみなさんには、ぜひ節度を保ってゲームを楽しんで頂きたいと思います。

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2016年8月30日火曜日

リオ五輪結果&リオ・パラリンピック

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

8月21日にフィナーレを迎えたリオデジャネイロ・オリンピック。
当ブログではトルコ人選手の活躍についてご紹介いたしました(『リオ五輪、トルコの注目選手』参照)。

トルコの最終獲得メダル数は下記の通りでした。

レスリング           金:1   銀:2   銅:2
ウェイトリフティング            銀:1
陸上競技                         銅:1
テコンドー                        銅:1
合計                金:1   銀:3   銅:4

トルコに今回唯一の金メダルをもたらしたのは、レスリング男子フリースタイル125kg級に出場したタハ・アクギュル選手。

http://aa.com.tr/tr/dunyadan-spor/milli-guresci-taha-akgul-rioda-altin-madalya-kazandi/632308
過去2年間、同階級の世界チャンピオンだそうです。

ルザ・カヤルプ(レスリング男子グレコローマン130kg級)に続いて二つ目の銀メダルをもたらしたのは、レスリング男子フリースタイル86kg級のセリム・ヤシャール選手。

http://www.haberturk.com/spor/2016-rio-olimpiyatlari/haber/1285194-selim-yasar-tokyoda-birakacagim
東京オリンピックで金メダルを取って、レスリング人生に終止符を打つ、と話しています。

レスリング男子フリースタイル74kg級ソネル・デミルタシュ選手は、レスリング男子グレコローマン98kg級のジェンク・イルデムに続いて銅メダルを獲得。

http://www.haberturk.com/spor/2016-rio-olimpiyatlari/haber/1284763-soner-demirtas-rioda-bronz-madalya-kazandi
ヨーロッパ選手権では金や銀のメダルを獲得したこともあるデミルタシュ選手、オリンピック出場は今回が初。

さらに、陸上男子400mハードルで、ヤスマニ・コペロ選手が48.61秒で銅メダルを獲得。

http://www.haberturk.com/spor/2016-rio-olimpiyatlari/haber/1285289-yasmani-copello-escobar-turkiyeye-yerlesiyorum
29歳、キューバ出身のコペロ選手は、今回のメダルは成績不振により追い出された祖国キューバへの返答だとし、大好きになったトルコでの永住を公言しています。

最後に、今回トルコで唯一の女性メダリストは、テコンドー女子67kg級のヌル・タタル選手。

http://www.tgrthaber.com.tr/saglik/nur-tatar-olimpiyatlarda-turk-kadininin-gururu-oldu-138661
この美しい女性、実はロンドン五輪では銀メダルを取っており、トルコで女性の選手が二大会続けてメダルを取ったのはこれが初めてだそう。
今回のメダル獲得で、トルコのオリンピック史上女性がもたらしたメダルは9個となりました。

さて、五輪の興奮冷めやらぬうちに、今度はパラリンピック【9月7日-18日)が始まります。

トルコは1992年に初めてパラリンピックに参加し、以降1996年を除いて毎大会で選手を送り出しています。

今大会では、下記競技にトルコの選手たちが参戦します。

・視覚障害者5人制サッカー
・アーチェリー
・ゴールボール
・柔道
・射撃
・車いすバスケットボール
・車いすテニス
・競泳
・卓球

トルコの国家パラリンピック委員会のヤウズ・コジャオメル委員長は、2012年ロンドン・パラリンピックの時、トルコ・パラリンピック委員会の初の公式な広報誌の挨拶で、次のように述べています。
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私が障がい者スポーツ連盟の長に就任した1998年当時、トルコの身体障がい者スポーツクラブは18しかなく、視覚障がい者のスポーツクラブは皆無でした。知的障がい者はスペシャルオリンピックの範疇での活動が中心でした。
今、トルコ全土を見渡すと、身体障がい者スポーツ連盟の傘下に126団体、視覚障がい者スポーツ連盟傘下に89団体、知的障がい者スポーツ連盟傘下に170団体があり、様々な競技種目で活動を行っています。
過去10-15年でかように急激に成長し、実に多くの種目で国際的な活躍の報告が相次ぐようになりました。
ガラタサライ車いすバスケットボールチームが欧州で、後に大陸間世界チャンピオンとなりその地位を守り続けていることも、陸上、卓球、射撃、アーチェリー、ウェイトリフティングなど様々な種目でトルコの選手が欧州や世界でメダルを獲得したことも、全て偶然ではありません。
私たちがトルコの国家パラリンピック委員会を設立した2002年当時、この分野でトルコはヨーロッパから40年遅れていました。1960年にローマで開催され、21か国から400人の障がい者の選手が参加した初のパラリンピックには、トルコの選手はいませんでした。1992年バルセロナで、そして2000年シドニーに一人ずつ名目上選手を送った時は、わが国には国家パラリンピック委員会すらありませんでした。
2004年アテネ・パラリンピックに5種目8選手、2008年北京では7種目16選手がトルコ代表として参加しました。いずれも金メダル、銅メダルを獲得してきました。今、ロンドン・パラリンピックを前に見渡せば、トルコの参加選手の数は北京の2-3倍となっています。メダル獲得数もこの参加数の増加と比例することでしょう。
トルコのパラリンピックにおけるこの短期間の急激な飛躍は、世界各国を驚かせています。
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トルコの障がい者スポーツ、意外にもこんなに盛り上がっていたのですね。
リオでの活躍に期待したいと思います。


トルコ国家パラリンピック委員会Facebookより(https://www.facebook.com/turkiyemilliparalimpikkomitesi/)
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2016年8月19日金曜日

トルコの果樹園に残された心温まる置き手紙

トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>
トルコ北西部ブルサのイズニック市にある果樹園から、ちょっと微笑ましいニュース。

イフラス通信社が7月7日に一報を、さらに7月13日に後日談を掲載していたのをまとめてみました。

↓   ↓   ↓   ↓   ↓

断食月明けの祝日のあと、二日ぶりに自分の果樹園に戻った園主が、一本の木に括りつけられた5リラのお金と次のように書かれたメモを見つけました。

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「良い祝日を!アプリコットとプラムを頂きました。妻が妊婦なもので、ご容赦ください。」


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どうやら、果樹園の中を車で通り抜けていた誰かが、道中で果実を食べたくてたまらなくなった妊婦の妻のために、少しばかり果樹園から失敬し、その代金をメモと一緒に木に括って立ち去ったようです。



園主は「こんな同胞がいることを誇りに思う」といたく感激し、すぐさまFacebookに投稿、瞬く間に拡散し、この知らせはメモを残した当人、ソネル・カヤさんに届きました。

カヤさんのこの行為が同業者組合の道義を体現するモデルであるとして、ペンディック同業者組合から『Ahilik Beratı (同業者証)』が授与されることに。

記者からのインタビューに答えるカヤさんは次のように話しています。

「家族で新しく開通するオズマン・ガーズィ橋を見るためにブルサに向かっていたんですが、途中<イズニック>と書かれた標識が見えて、たぶん何か史跡などあるんじゃないかと思って立ち寄ったんです。道の両脇は果樹園になっていて、しばし鑑賞するために車を止めたのがアリさんの果樹園でした。地面に落ちている実を少し失敬して食べたんですが、妻は妊婦なので落ちている実を食べさせるわけにはいかない、でも私たちが食べているのを見て妻はたまらなくなったようで。やむを得ずアプリコットとプラム、それからリンゴを一つずつ木からもいで食べさせました。」

「それから、メモを残そうと思いついたんです。書いたメモとお金をリンゴの木に括りつけてその場を後にしました。それから二日後、SNSで見かけて、園主にたどり着きました。祝日の後伺って、改めて彼らの許しを頂戴できました。私たちを我が子のように迎えてくださって、さらにカゴいっぱいのプラムとオリーブ、それにオリーブオイルを贈ってくれました。私が残したメモと5リラは額縁に入れて飾られていました。私の取った行動が、後々若い世代のお手本になればと思います。」


仁義に篤いトルコの人々ならではの、素敵なエピソードですね☆




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2016年8月17日水曜日

リオ五輪、トルコの注目選手

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

オリンピック開催中、眠れない日々を過ごしている方も多いことと思います。

各国選手の超人的な技能に目を見張り、緊張に息をのみ、激しい戦いに手に汗握り、歓喜や悔し涙をともにする…世界中の多くの人が共有できるイベントとして、やはり五輪の力は偉大だと実感します。

メディアからは各種競技で日本人選手の華々しい活躍が報じられていますが、一方日本以外の国に関してはボルト選手レベルのスーパースターでなければなかなか私たちが情報に触れる機会がないのは残念です。

せっかくトルコ情報サイトですので、トルコの選手団と注目選手について少しご紹介いたします。

トルコは代々レスリング重量挙げが非常に強い国です。
今回の五輪でも、現時点で合計3個の獲得メダルはこれらの競技によるもの。
(レスリングで銀と銅を各1個、重量挙げで銀を1個)

ダニヤル・イスマイロフ選手:重量挙げ男子69㎏級・銀メダル

リオ・オリンピックでトルコ初のメダルをもたらしたのは、24歳トルクメン出身のイスマイロフ選手。

ルザ・カヤルプ選手:レスリング男子グレコローマン130㎏級・銀メダル

今回惜しくも銀メダルとなったカヤルプ選手。金メダルだけを目指してきたと悔しさをにじませます。
「前回が銅メダルで今回が銀メダル。2020年東京で必ず金を獲得する」と宣言しています。

ジェンク・イルデム:レスリング男子グレコローマン98㎏級・銅メダル

ロンドンではメダルに手が届かず、今回初めて獲得したオリンピックのメダルに喜びを隠せない様子。今30歳のイルデム選手は、「東京オリンピックで金メダルを取って華々しく引退したい」と話しています。

バスケットボール女子も頑張りました。

トルコで「バスケの妖精たち」と形容されるトルコ女子チームの精鋭たち。
リーグ予選で日本チームに76-62で勝利し、順調に勝ち進んでいましたが、準々決勝で64-62と僅差でスペインに敗れ、惜しくも4強を逃しました。

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本日以降、まだ残っているトルコの出場競技は以下の通り。

・男子ハンマー投げ
・カヌー・スプリント女子カヤックシングル500m
・男子5000m
・レスリング女子フリースタイル53kg級/58㎏級/63kg級/69㎏級/75kg級
・近代五種女子個人
・男子200m
・男子4×100mリレー
・テコンドー男子68㎏級
・男子400mハードル
・テコンドー女子67㎏級
・レスリング男子フリースタイル57㎏級/74㎏級
・女子5000m

特に注目すべきは、やはり女子レスリング
トルコでレスリングと言えばオイル・レスリングが有名ですが、オイル・レスリングの本場エディルネで練習を積んだ精鋭たち↓↓↓

本日8月17日は、58㎏級:エリフ・イェシルウルマック選手/69㎏級:ブセ・トスン選手
明日8月18日は、53㎏級:ベディハ・ギュン選手/63㎏級:ハフィゼ・シャーヒン選手/75㎏級:ヤセミン・アダール選手
が出場します。
強豪・日本勢との闘いは見られるのか、期待が高まります。

本日男子ハンマー投げ予選に出場するエシュレフ・アパク選手は、2004年アテネ・オリンピックで銅メダルに輝いた34歳のベテラン選手。この時は、もともと4位だったのが、銅メダル獲得のハンガリー選手のドーピングによるメダル剥奪で繰り上がり入賞となり、世界の注目を集めました。トルコの陸上選手がオリンピックでメダルを獲得したのは、この時実に50年以上ぶりだったとのこと。


また、20日の女子5000m決勝には、第一ラウンドを8位で通過した、ケニア出身トルコ人のヤセミン・ジャン選手の出場が決まっています。


もうひとつ、トルコの大手紙Cumhurriyetにちょっとおもしろい記事があったのでご紹介します。
男子200mの予選を10位で通過したトルコのラミル・グリエフ選手



新聞には次のような見出しが躍っています。

『ウサイン・ボルトを超えたトルコからの唯一の名前』
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陸上男子200m予選で準決勝に勝ち上がったラミル・グリエフは、総合順位でウサイン・ボルトを抜いた。もう一人のトルコ人選手ジャック・アリ・ハーヴェイは予選落ちとなった。グリエフは、総合順位でボルトを下したトルコ人として唯一の名前となった。
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予選とはいえ「ボルトを超えた」と言い切ってしまうあたり、さすがトルコの新聞です(笑)。

20.23秒のタイムで10位通過した26歳のラミル・グリエフ選手。
一方、予選通過のためだけに余裕の走りを見せたウサイン・ボルト選手のタイムは20.28秒。
その差、わずかに0.05秒…。

いずれにせよ、高順位につけているグリエフ選手の実力は確かなもの。
インタビューでは、特に意識しているライバルとして、ウサイン・ボルト(ジャマイカ)、ラショーン・メリット(アメリカ)、ジャスティン・ガトリン(アメリカ)の3人の名前を挙げています。

準決勝での本気勝負に期待したいと思います。

トルコ選手の活躍、まだまだ見逃せません!!


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2016年8月10日水曜日

プーチン大統領×エルドアン大統領、歴史的会談

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>


8月9日、ロシアのサンクトペテルブルグで、ロシアのプーチン大統領とトルコのエルドアン大統領の会談が実現しました。

http://www.cumhuriyet.com.tr/haber/turkiye/581727/Putin-Erdogan_zirvesi..._Adim_adim_normallesme.html

昨年11月にトルコ領空を侵犯したとしてトルコ軍がロシア戦闘機を撃墜した事件により、一気に悪化した両国関係。両国ともに一歩も主張を譲らず、関係は急速に冷え込みました。ロシアはトルコに対して様々な分野での制裁を決定し、特に受注・青果・エネルギー・観光セクターでトルコは大きなダメージを受けました。
トルコ統計局のデータによると、二国間貿易は今年上半期で昨年の130億ドルから85億ドルに落ち込み前年比35%減。各セクターで、今回の会談に対する期待は高く、ここ連日トルコの時事はこの会談の実現を注視していました。

冷え切った両国の関係の正常化に向けた最初の一歩は、6月12日「ロシアの日」にプーチン大統領にあててエルドアン大統領が送った手紙でした。手紙の中で、エルドアン大統領はトルコを代表してロシアの日を祝うとともに、トルコとロシアの関係修復を願う旨をつづりました。
その後、6月29日、戦闘機撃墜事件後初めて両大統領の電話会談が実現。
7月1日には両国上層部同士の会談がソチで実現しました。
同日プーチン大統領はトルコ向けツアー販売禁止およびチャーター機の航行を含む制裁の解除に向けた決定にサインし、翌日にはトルコのリゾート地は再びロシア人に最も人気の観光エリアに返り咲きました。(※今年上半期で、ロシアからトルコへの観光客の数は、前年比87%減の18万4千人に落ち込んでいました。)
7月15日にトルコで起こったクーデター未遂事件に際しては、真っ先にエルドアン大統領にお悔やみの電話をかけてきた内の一人がプーチン大統領でした。
7月26日にはシムシェキ副首相とゼイベクチ経済大臣がモスクワでトルコ産食品に対する貿易障壁の撤回に向けた交渉を開始しています。(※ロシアは1月1日付けで、青果物や鶏肉など主だった項目でトルコからの食品の輸入を禁止していました。)

今回の大統領会談は、こうした両国間の歩み寄りを決定づけ、協力関係の復活を宣言するもので、ゆえに「歴史的会談」と報じられています。

エルドアン大統領のサンクトペテルブルク訪問には、関係閣僚に加え、ロシアで多大な投資を行っている多数のビジネス界の要人からなる一団も同行。「双方向の業務提携を再び高いレベルに引き上げること、また今日の地域的かつ国際的な問題に取り組むことが期待される」とエルドアン大統領は事前に話しており、トルコ現地メディアも、戦闘機撃墜以前の二国間貿易の目標額1000億ドルを再び掲げ、「1000億ドルの握手」などと報じています。

トルコ-ロシアの経済関係で最重要分野は、やはりエネルギーと観光です。天然ガスの輸入や、「ターキッシュ・ストリーム」(トルコ経由の天然ガスパイプライン敷設案件)やロシアが進めているトルコ初の原子力発電所となる「アックユ・プロジェクト」といった事業など、エネルギー事業における提携は両国が最も重要視するところです。今回の会談で、凍結していたこれらの交渉・進行が再び活性化することとなりました。

エルドアン大統領を出迎えたプーチン大統領は、ロシア戦闘機撃墜に関して言及し、次のように話しました。
「両国間には非常に良い関係が築かれていたが、11月に我が国の戦闘機が撃墜されパイロットが命を落としたことで関係が冷え込んでしまった。そのような折に貴国でクーデターの企てが起こった。今トルコの内政にとって非常に厳しい状況であるにも関わらずあなたが我が国を訪問してくださったことは、我々両国ともに双方向の関係正常化を願っている表れだ。このことは両国の国民の利益となるだろう。私はロシア首脳として、クーデター発生後真っ先にあなたに連絡を取った者の一人であると自負している。我々は法に反するあらゆる企てに反対する。あなたの主導のもと、トルコ国民のみなさんがこの問題を乗り越えることを祈っている。」

これに対し、エルドアン大統領は次のように話しました。
「あの残念な事件の後、これほど早く二者会談が実現できたことに心より感謝する。今踏み出した一歩、そしてこれから踏み出す一歩で、我々はこれまでとは大きく異なるプロセスに進みだすと信じている。7月15日のクーデター未遂を受け、翌日首脳レベルで貴国が連絡してきてくれたことは、私たちメンバーだけでなく、国民全ての喜ぶところだった。先週日曜、トルコ国民は広場に集結し、クーデター反対の意思を明らかにした。今、私たちの間で交わされる対話には、両国の国民だけでなく、全ての地域の重要な政治的期待が寄せられている。我が国が貴国と進める提携が、我々の地域における数多くの問題に解決策をもたらすと信じている。」


大統領および訪問団クラスの会談の後、食事が用意された各テーブルには、プーチン大統領とエルドアン大統領が固い握手を交わす写真がプリントされた記念皿が注目を集めました。

http://www.haberler.com/erdogan-ve-putin-heyetler-arasi-calisma-yemegine-8685893-haberi/

両大統領の共同記者会見で、プーチン大統領は、
「建設的な話し合いとなった。両国とも、危機の前のレベルに引き戻すことを最優先と考えており、トルコの同志と力を合わせて困難を乗り越えていけると考えている。」
と前向きに話しました。

エルドアン大統領も
「包括的かつ効果的な話し合いができた。トルコ-ロシアの関係はただ二国間だけでなく、同時に地域として平和のための重要な意味合いを持っている。」
と述べました。

シリア問題に関する議論も持たれ、双方ともに両国家間の見解の違いはあるものの、シリアのために民主主義の立場は両国に共通するところであり、ふさわしい解決策を見つけていきたいとしています。

この後、両大統領はシリア危機について再び会談を持ち、トルコ国家諜報局顧問ハーカン・フィダン氏を交えて2時間半話し合いました。
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トルコとロシアの歩み寄りによって、今後世界の情勢や経済がどのように動くのか、世界的な注目が集まっています。

<ニュースソース>
http://www.hurriyet.com.tr/100-milyar-dolarlik-tokalasma-40185566
http://www.hurriyet.com.tr/st-petersburg-mesajlari-40187436


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2016年8月4日木曜日

今シーズンのトルコ産青果ブドウ、輸出開始!

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

レーズンで有名なサルタナ種のブドウ、実は青果の状態でも大きな外貨を稼ぐ産品のようです。

8月3日に今シーズンの生ブドウ輸出が開始された、とのニュースが出ていたので、ご紹介します。

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『サルタナ種の生ブドウ、国外へ出荷始まる』



http://www.eib.org.tr/basinodasi.asp?HaberId=90CCC9249B92422297F7B54F6EFFC8D5



トルコの伝統的な輸出品であるサルタナ種生ブドウの輸出が、201683日水曜日に開始された。生ブドウ輸出の70%をロシアに送っているブドウ生産者たちは、89日に予定されているエルドアン大統領とプーチン大統領の会談が良い方向に進むことを期待している。


サルタナ種生ブドウの収穫物は昨年に比べ生産量の増加が期待されている。エーゲ青果物輸出業者組合会長のルザー・セイヤール氏は、サルタナ種生ブドウの輸出が2014年には186千トン、2015年には131千トンであったこと、2016年には15~16万トンの輸出を目指していると話した。


エルドアン大統領とプーチン大統領の会談が青果物輸出にとって非常に重要であると強調するセイヤール氏は、
「ロシア市場が過去ほどの強さではないにせよ、ロシア市場が輸出の面でオープンであることが分かれば、業界にとって心理的なモチベーションをもたらすことになる。ロシアとの合意が成立すれば生ブドウの輸出にも良い影響を与えるだろう。さもなければ、トルコで収穫された生ブドウを他の輸出市場や国内市場で消費させることは不可能だ。余れば全てレーズンに加工される。生産者の努力が報われなくなってしまう。」と話した。


トルコの生食用ブドウ生産の中心地であるアラシェヒル-サルギョル-ブルダン地域では、収穫量も品質も申し分ないとサイヤール氏。サルタナ種ブドウのブドウ畑が今年は例年より15日早く芽吹いたため、それに伴い収穫と輸出の時期が昨シーズンに比べ約1週間前倒しとなったと話した。


エーゲ輸出機構のデータによれば、トルコは2015131,475トンのサルタナ種生ブドウを輸出し、105,552,000ドルの外貨を獲得した。トルコの青果物輸出総計は175,882トンで、輸出額は141,479,000ドルだった。ロシアへの輸出は97,470,000ドルで輸出総額の69%を占めている。次いでドイツが9,500,000ドル、サウジアラビアが6,200,000ドルと続く。トルコは2015年に46か国に生食用ブドウを輸出した。

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残念ながら青果物としてのトルコ産ブドウはまだ日本に入ってきていませんが、レーズンで有名なサルタナ種、ぜひ一度生食で味わってみたいものです。

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2016年7月27日水曜日

非常事態宣言とトルコ経済に対する影響について~ISPATより

<トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

7月15日深夜に起こったトルコのクデーター未遂事件は、世界中を驚かせ、その緊迫した情勢は事細かく報じられました。
企ては失敗に終わり、今トルコ政府は秩序と信頼の回復に向けて取り組んでいます。

昨今、ISやクルド系などのテロ活動がトルコのイメージを悪化させてしまっているのは非常に残念なことです。そこに加えての今回の一連の騒動。これまでの多くの方々の尽力で築かれてきた日本とトルコの友好関係や良好なビジネス関係に、こういったネガティブなイメージが悪影響を及ぼさないことを祈ります。

トルコ政府投資促進機関ISPATの情報サイトに掲載されている、今回のクーデター未遂事件およびトルコ政府の非常事態宣言に関する公式コメントを転載します。

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  21.07.2016



715日夜、トルコ軍の一部がトルコの複数の都市、特にアンカラとイスタンブールでクーデターを企てました。当初から国民は、民主的に選ばれたリーダー、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の側に立ち、この企てに抵抗しました。国の民事法と秩序を回復するため、警察と検察が直ちに必要な措置をとりました。



クーデターが失敗に終わったことを受け、720日には政府による一連の政策措置がとられました。そして国家安全保障会議と内閣による閣議の結果、レジェップ・タイイップ・エルドアン大統領は3ヶ月の非常事態を宣言しました。この宣言についてメフメト・シムシェッキ副首相は、この措置はクーデター首謀者の責任を問い、関わった者を特定し、素早く裁判にかけることを目的としていると述べています。このトルコの非常事態宣言には、行動、集会、報道の自由等を制限するものではなく、一般市民の生活とビジネスに影響を与えることはないとシムシェッキ副首相は述べています。



無事鎮圧されたクーデターの企てがトルコの金融システムの上昇機運に影響を与えるという危惧は合理的ではありません。 トルコ共和国中央銀行が、金融市場を後押しし、銀行システムがネガティブな影響に晒されることがないよう、流動性の条件の緩和など一連の政策措置をとりました。また、トルコの銀行システムは、2001年と2008年の危機から素早く立ち直り、過去2年間のテロ攻撃や地政学的リスクなどによる一時的なショックからの回復力も実証してきました。今回のクーデターによる短期的な影響の可能性は否めませんが、主要な経済指標の悪化を伴うものではありません。



720日、スタンダード & プアーズは、トルコの外貨格付けをBB+から一つ下のBBに格下げし、見通しをネガティブ(弱含み)としました。この根拠のない格付けによる短期的な悪影響にも関わらず、金融市場は今後数日のうちに不確実性を克服し、安定することが期待されています。トルコの銀行は、競合する他行と比較して、より高い自己資本十分性と低い不良債権比率を誇っています。さらに、トルコ政府は新しい構造改革を計画しており、早期選挙の可能性が低いこと、そして強い国内消費がともに成長を刺激し、トルコの信頼の回復を速めるでしょう。
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2016年6月28日火曜日

ワールド・フード・イスタンブル2016

 <トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

2016 年9⽉1⽇〜4⽇にかけて、イスタンブルのCNR EXPOにて、⾷品全般の国際展⽰会『World Food Istanbul2016』が開催されます。

農業⼤国であるトルコでは、世界⼀の⽣産量を誇るヘーゼルナッツやドライいちじくをはじめとする多 くの農産物が⽣産・輸出されています。また、肥沃な⼤地で収穫されるこれらの⾷材を活かした⾼品質 な加⼯⾷品も周辺国を中⼼に世界各国に輸出されております。





この展示会に合わせて、トルコ共和国経済相は日本からのバイヤーズミッションを招聘いたします。トルコおよびその他の海外出展者の製品をご覧いただき、ご商 談いただける機会となっておりますので、是⾮この機会に視察団 (8⽉30⽇〜9⽉2⽇) にご参加されてみてはいかがでしょうか。

【トルコ共和国経済相がご提供する内容】
・ホテルご宿泊および朝食
・商談場所
・空港-ホテル間および展示会場への送迎
(※日本-トルコ間の航空費用は各自ご負担となります)

【スケジュール】
8月30日(火)  イスタンブール着
8月31日(水)  トルコ企業とのマッチング
9月1日(木)   展示会訪問・工場見学 など
9月2日(金)   イスタンブールより帰国

【出展品・出展企業概要】
鮮魚・海鮮品 / 肉類・家きん肉 / 乳製品 / 冷凍食品 / 飲料類 / 菓子・デザート
製菓材料 / パスタ・マカロニ類 / 油類 / スパイス・ハーブ類 / 缶詰・ソースなど  他

参加のお申し込みはトルコ大使館商務部(担当:齋藤様)までお問い合わせください。
申し込み締め切り:8月19日

【お問合わせ先】トルコ大使館商務部(担当:齋藤様)
  TEL:03-3470-6723     e-mail: tokyo1@economy.gov.tr

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DISCOVER TURKISH FOODS ~ミシュランシェフによるトルコ食材の夕べ~

 <トルコとの貿易・輸出入、トルコ投資、トルコ進出を考える日本の企業様へ>

2016615日(水)、渋谷のTOKYO MAIN DININGにて、トルコ食材プロモーションイベント第一弾である『DISCOVER TURKISH FOODS~ミシュランシェフによるトルコ食材の夕べ~』が開催されました。


会場にはプレス・メディア関係者、フード・スタイリスト/アナリスト、商社、インポーター、小売業、飲食業、ホテルなど、実に様々な分野から100名近くのお客様がお集まりくださいました。

トルコ側は、主催者のエーゲ輸出機構(EIB)およびトルコ大使館商務部が参加。会場は満席となりました。


まず、EIB会長のサブリ・ウンルトゥルク氏からご挨拶。
「トルコは600億ドル近い農産物生産量を誇り、ヨーロッパ最大、世界でも第七位の生産大国です。日本も食品輸入大国として知られていますが、残念ながらトルコ産品はほとんど入ってきていません。農産物セクターがトルコと日本の民間セクターにとって提携の重要なチャンスとなると思っています。両国の友好の歴史のもと、二か国間の距離を乗り越えて、私たちはさらに絆を深めていくことができると思います。」


次に、トルコ大使館公使デハ・エルペキ氏からのご挨拶。
「トルコと日本の貿易額は35億ドル程ですが、ポテンシャルはもっと高いと信じております。トルコは歴史的に異文化を保護してきました。トルコの料理が非常に幅と奥行きを持つのはそのためです。日本の皆さんに、ぜひその価値を知っていただきたいと思っています。」

メーンイベント、ミシュラン一つ星店『鈴なり』オーナーシェフの村田明彦氏が登場。
メニュー開発した三品を、ひとつひとつその場で作りながらご紹介していただきました。


  トマトオイル漬け入り胡麻葛豆腐クミンを入れた醤油ジュレ掛け
トルコ産の濃厚で薫り高いゴマペーストで仕込んだ胡麻豆腐に、クミンの香りがアクセント。

  茄子と海老と木の実のイチリ・キョフテ風田楽
注目の新食材ブルグルを和食風にアレンジ。熟れたアケビを模した形状にこだわりました。

  アシュレ風みつ豆


トルコのお汁粉アシュレをみつ豆風にアレンジ。アイスとの相性も抜群。


三品目のデモが終わり、関係者フォトセッション。




次はEIBの専門員テュマイ・チェティネル女史によるプレゼンテーション『Discover Turkish Foods』。トルコ食材の魅力、日本とトルコの貿易関係、共同事業などについて映像を交えて話しました。





ミシュランシェフ開発メニューの残り二品も登場。
  焼き鯛の飯蒸し



出汁を効かせてふっくら炊き上げたブルグルがとても美味!わさびも効いてます。

⑤ 焼目鶏と焼目大根の田舎煮



スープの中に沈むレンズ豆と柚子胡椒の相性の良さに驚きました。

さらに二部からはアルコールも解禁。トルコの人気のビール『Efes』、有名ワイン『Urla』、高級ラク『Tekirdag』など、参加者の方々にトルコのお酒も併せて味わっていただく機会となりました。
ギターとピアノによるジャズの生演奏とともに、トルコ食材をきっかけに集まった各業界の方々に、有意義なネットワーキングの時間をお楽しみいただけたのではないかと思います。新聞社の方によるご取材などもこの時間に行っていただきました。



参加者の皆様にはお帰りの際にEIBからのお土産をお渡ししました。


中身は「トルコ食材セット」。

 

オリーブオイルが入ったガラス製の箸には、日本の食卓にトルコ食材が浸透する願いが込められています。
瓶詰のオリーブオイ ル、ブルグル、ドライトマト、さらに箱詰めになったオレガノ、セージ、ドライフルーツが入っています。木製の小皿はオリーブオイルの瓶を乗せたり、ドライフルーツを乗せたり、お好みで使っていただけます。
少し重たいお土産でしたが、皆様にはおおむね喜んで頂けたようで、胸をなでおろしております。

食の分野で影響力のある方々、トルコ食材を輸入されている方々、非常に数多くの皆様にご来場いただき、ご紹介させていただけて、事務局一同大変うれしく思っております。
引き続き、イベント第二弾を準備開始します!!


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