2013年6月15日土曜日

メキシカン-アメリカン少年と国歌斉唱

今こちらアメリカでは、NBAのバスケットボールのファイナルが行われ、Miami Heat(マイアミ・ヒート)が2連覇するのかどうか、熱い視線が各地から注がれている。それを阻止しようとしているのは、San Antonio Spurs(サン・アントニオ・スパース)だ。先日、San Antonioを舞台に繰り広げられた試合の前に、ある少年による国家斉唱がネット上で炎上している。


アメリカ国家を歌ったのは、メキシカン-アメリカンのSebastien De La Cruz (セバスチャン・デ・ラ・クルーズ)君、11歳。この少年は、アメリカで人気番組のひとつ、America’s Got Talent (アメリカズ・ガッタ・タレント)に出演し、11歳とは思えない歌声で、一躍脚光を浴びた。彼の得意分野は、メキシコ特有の伝統芸能、マリアチ。常にマリアチの衣装を着てテレビで歌い続けた。

そして、今回San Antonio(サン・アントニオ)出身の彼に白羽の矢が当たり、この晴れ舞台でアメリカ国家を歌うこととなった。

しかし、この事を面白く思わない人たちのツイートが開始したのは、その直後。ネガティブなツイートを集め、情報発信するサイト、Public Shming (パブリック・シェィミング)が、何故、メキシコ人がアメリカの国家を歌うのか?違法滞在の子に何故アメリカ国家を歌わせるのか?などなど、人種差別と思われるコメントが多数掲載したことから、事態は大きく広がった。

そのことに関し、当人のSebastien De La Cruz (セバスチャン・デ・ラ・クルーズ)君は、いたってクール。「それは、単なる彼らの意見だから」と相手にしない。逆に「僕が何か伝説を築いているような気分になるね」と、こちらのほうが大人であるかのような発言。

主要メディアでの取り上げられているこの話題。まだまだ波紋が広がりそうだが、Sebastien De La Cruz (セバスチャン・デ・ラ・クルーズ)君には、そのすばらしい歌声をいつまでの持ち続けてほしい。

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